前横浜市議会議員 梶尾明

活動報告

2020年11月12日【視察報告】地域交通“とみおかーと”実証実験

金沢区富岡エリアで実施されている「集合型移送サービスの実証実験」(地域交通“とみおかーと”実証実験)を視察しました。実験は12月11日までの無償期間と、2021年1月中旬から約2カ月間の有償期間に分けて実施されます。

乗客として実験への参加を希望する住民や来訪者は、とみおかーとサイトに登録して利用できます。

 運行形態には、4つの路線を約30分間隔で運行する「路線定期運行」と、エリア内に約70の乗降ポイントがあり最短15分前まで配車予約できるオンデマンド交通「フリーエリア運行」があります。車両は、前者がヤマハ発動機の電動カートAR-07または日産セレナe-POWER、後者が日産セレナe-POWERまたは日産NV350キャラバンを使用し、いずれも京急グループ所属の現役タクシードライバーが運転しています。

 乗合型移送サービスの実証実験は2018年度から実施されており、日産自動車は今年度からの参加となります。3年目となる今回の実験は、過去の実験で把握したニーズや地域からの意見に基づいて改善を図りました。

 例えば、路線定期運行への「停留所、乗降地点を増やしてほしい」という意見に対しては、運行エリアを拡大するとともに、タクシーと同じように手を挙げた場所で自由に乗降可能とした。フリーエリア運行では、前日予約を最短当日15分前に変更するとともに、スマートフォンのアプリ予約を使えない高齢者のために、電話予約にも対応するようになりました。(電話予約は最短当日60分前)

 同実証実験は、2018年に横浜市と京急電鉄が締結した「京急沿線(横浜市南部地域)における公民連携のまちづくりの推進に関する連携協定」の取り組みの一環です。2021年1月中旬に始まる有償の実証実験では、過去および今年度の無償実証実験の結果を踏まえて、運行ルートや運行エリア、運賃を設定し、今後の事業化に向けた検証を行います。

コロナ禍の実証実験ということで衛生環境に配慮しながらの運用ですが、富岡エリアは横浜市内でも人口減少と高齢化が進んでおり、なおかつ急勾配の坂道や狭い道路が多く、住民はバス停や鉄道駅へのアクセスに苦労しています。実証実験はこうした交通課題を解決するためのものですが、市内各区でも同様の問題を抱えています。この実験が市民の皆様にとって有益な取り組みとなるように願って注視していきます。

ヤマハ発動機の電動カートAR-07
利用登録説明のパンフレットを地域各所で配架している

参加メンバーとカート前で。 左から2番目が梶尾です。
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